遺産分割協議が円満解決する弁護士依頼のメリット | 弁護士法人虎ノ門法律経済事務所岡山支店

弁護士立畑徳和 (たてはたのりかず)

故人の遺産とは、預貯金や不動産、借金に至るまで幅広いことが多く、その全てについて公平かつ法的に正しく分け合うことが困難な場合があります。さらに、感情的な軋轢が生じることもあり、そのようなケースでは弁護士を介入させた方が解決しやすくなるでしょう。

ここでは、遺産分割協議を弁護士に依頼するメリットについて、当事務所の方針に基づき解説します。

煩雑な相続関連手続は弁護士に任せれば負担が軽減される

遺産の種類が複数に渡る場合やプラスの財産とマイナスの財産のバランスが悪い場合等、当事者では何から手をつければ良いかわからなくなることがあります。

どうやって分割すれば良いのか、法的な問題はないのか、できるだけ負債を残さないようにするにはどうしたら良いか、まさに暗闇の中でもがくような状態に陥りやすいと言っても良いでしょう。

そのような時に弁護士の力を借りれば、自分達が現在どのような状態にあるのか整理を手伝ってもらえますし、今やるべき事と今後の展開によって考え得る可能性等について、助言を得ることができます。

家族を失った心痛の中で相続手続を正確に行うことは、大変な精神的負担を伴いますので、積極的に弁護士の力を借りて負担軽減することがとても大切です。

弁護士の存在があると相続人同士の衝突を回避しやすい

相続人同士の仲があまり良くなかったり相続人の人数が多くなってきたりした場合、それぞれの思惑が対立することがあります。

親族間で感情的な問題が起こると、当事者だけでこれを収めることは決して簡単なことではありませんので、弁護士を介入させて冷静さを取り戻すことが重要です。

弁護士は客観的立場から現状を整理し、相続人それぞれの立場を理解し、その上で各相続人にとって望ましい相続の在り方を提案することもできます。

弁護士の存在により皆が落ち着いて遺産分割協議を進めることができれば、親族関係をこじれさせることなく、解決を目指すことができるでしょう。

弁護士が介入するとなぜ話し合いがスムーズになるのか？

話し合いの軸がしっかりするから

弁護士が介入すると、感情的な対立や問題の枝葉に囚われることなく、軸がはっきりした状態で話し合いを進めていくことになります。相続手続は期限内に様々なことを行っていかなければなりませんので、余計なところに時間を使うことなく、効率的な協議が可能になるのです。

専門的な知識を持って相続を進められるから

相続人の1人として弁護士をつける場合も、専門家ならではの詳細な現状把握ができますし、一般の人では気付かないような部分まで目が行くようになります。自力では慌てたり重要なことを失念したりしがちですが、弁護士がいることにより相続人として安心して十分な主張を行うことができるのです。

遺産分割調停や審判における当事務所の方針

遺産分割調停では調停委員がどのようなタイプか見極めることも大切になってきます。

調停委員の中には明らかに話をまとめようと目指す人もいますので、調停委員の発言が相手方の主張を伝えるものなのか、それとも、とにかくまとめることを目的として言っていることなのか、慎重に判断します。この差は大きなもので、弁護士が「裁判官はどう言っていたか」と尋ねた時に調停委員が「こう言っていた」と答えたとしても、回答として不確かな場合も珍しくありません。

このように、会話の中から調停委員の思惑を読み取り正しく話を進めていけるよう、当事務所弁護士は常に気をつけています。

審判は調停とは異なりもはや裁判ですから、裁判官の心証や主張に対する証拠が非常に重要になってきます。

したがって、主張を裏付けるものがあるか、きちんと立証できるかという点に主眼を置き取り組んでいます。